慰謝料



パートナーに浮気をされて、離婚となったとき、パートナーとその浮気相手から受けた精神的苦痛に対して、損害賠償を請求することができます。

浮気に対する慰謝料は、浮気をされた人がパートナーと浮気相手に出来る唯一の「仕返し」だと考えることもできます。

そのため、浮気に対する慰謝料を「1000万円」請求するなど、あまりに高額な慰謝料をパートナーと浮気相手に要求する人もいるかもしれません。

しかし、実際は、浮気に対する慰謝料は一般的な家庭で、300万円が妥当な金額だといわれています。
ですが、この慰謝料を受け取ることができない場合もあることをご存じでしょうか?


 

調べてみると、離婚で慰謝料を請求したが、支払ってもらうことができないかったという方から、最初に請求した金額から大幅に少ない数十万円しか受け取ることができかったという方まで、浮気に関する慰謝料の話はたくさんあります。

そう、”慰謝料は必ず貰える”とは限らないのです。

受け取ることができる浮気の慰謝料で最も多い金額が、100万円以下。
次いで、100万円以上200万円以下。
200万円以上の慰謝料を受け取ることができる人は、慰謝料を請求した人の全体の2割から3割程度。
ほとんどの場合、300万円以下の慰謝料しか受け取ることができないでいるのです。


では、なぜ慰謝料の額が少ないのか。
その理由は、いろいろありますが、一番大きな理由に、慰謝料を請求する相手側の収入があります。

浮気をしたパートナーの年収が300万円以上の方と500万円以上の方では、慰謝料を算定する元々の金額が違うため、実際に支払われる慰謝料の額が違ってきます。
とうぜん、300万円以下の年収の方に、収入を超える慰謝料を請求しても支払能力があるとは思えません。

また、婚姻期間、現在の年齢、職業など、さまざまな条件から、支払可能な慰謝料の金額が決まります。
さらに、浮気をしたパートナーと浮気相手も、請求された慰謝料の金額が高いと、減額交渉をする権利もあるため、慰謝料の金額は、最初に請求した金額から徐々に少なくなっていきます。

支払ってもらう慰謝料の金額が決まり、離婚も成立してからも、安心はできません。

慰謝料を分割で支払っていく場合、支払いをスッポかされる可能性もあるのです。
慰謝料請求したのに、慰謝料が支払われず、請求したはずの元パートナーと浮気相手とは音信不通。
そうなると、慰謝料を全額支払ってもらうのは難しくなります。


そのため、浮気が原因で離婚する場合は、慰謝料の額を気にするのではなく、”どのようにして慰謝料を全額支払ってもらうか”考える必要があります。

慰謝料の額を決めることも大事ですが、その請求した慰謝料を全額支払ってもらうために、何ができるのか、弁護士に相談したりして、事前に把握しておくことが大切です。