探偵勘違い




探偵にどんなイメージを持っていますか?
と質問すると、多くの人が、「怪しい職業」、「何をしているかわからない」、「他人の浮気を調べる」という善くないイメージを持っていると答えると思います。

実際、探偵がどんな仕事なのか?と聞かれて、正確に答えることができる人は少ないと思います。

また、探偵のイメージとして、小説や映画に登場する名探偵のような、フィクションをイメージする人もいるでしょう。

では、実際のところ、探偵はどんなことをしてくれるのか?
探偵に依頼をしても大丈夫なのか、気になる部分について少し考えてみましょう。


 


・日本の探偵業と守るべき規制

ニュースなどで、調査会社を名乗る業者が逮捕されたという事件を聞いたことがあると思います。
そのため、探偵=悪いというイメージを持ってしまう人もいますが、実際のところはどうなのでしょうか?

探偵は、依頼をされたことを調査する仕事ですが、その調査とは、浮気調査であったり、人探し調査などほとんどの探偵が共通した調査を行っています。

こうした、調査を行うことに対して日本では、「探偵業の業務の適正化に関する法律」(略して:探偵業法)があり、この探偵業法内で、探偵業務とは、他人の依頼を受けて特定人物の所在や行動を調べたり、聞き込みや尾行、張り込みといった方法による調査、調査結果を依頼者に報告すること。と明確に定義されています。

このことから、日本における探偵業とは、「調査を中心とした業務を行う者」となります。



・「債権回収」、「相手との交渉」などを行うのは探偵の仕事?

探偵業者がブラックな仕事であると勘違いされてしまう一つの原因として、探偵業を騙る詐欺集団の存在があります。
警察庁や消費者センターでも注意喚起がされていますが、「債権回収」を行う探偵業者を名乗る者による詐欺が多発しています。
こうした、債権回収は探偵業法に照らし合わせると、探偵が行っていい業務ではありません。
この債権回収は弁護士の領分になるため、あえて探偵ができることを挙げるとすれば、債権人が行方をくらませているので、債権回収の手続きをするために、相手の所在を調べてもらいたいといった、所在確認調査までです。

実際に、債権を探偵が相手と交渉して回収するといった行為は、法令違反になり、この行為自体探偵は行うことができません。

しかし、探偵についてあまり見識が無い人をターゲットにして、「必ず債権を回収することができる」などの甘い言葉で相手を騙し、多額の報酬をだまし取るといった行為が実際に起こっています。



・こんな時、探偵に依頼したい

探偵の調査で多いのは、浮気調査です。
夫婦の不倫や恋人の浮気を調査してもらい、その証拠をもって、離婚を有利に進めたり、二度と浮気をしないように約束を取り付けるための交渉を行ったりします。

ここ最近だと、浮気調査をただ行うのではなく、離婚カウンセリングなどで、離婚手続きのアドバイスをする探偵事務所も増え、実際の離婚手続きになると、離婚裁判に明るい弁護士の紹介などもしてくれるようです。



おわりに

勘違いされることが多い探偵ですが、調査を依頼する前、または、探偵を名乗る業者から甘い言葉を言われたとき、一度探偵という職業、業務の内容について確認をしてみることをおすすめします。